2008年06月05日

『向日葵』<佐世保小六同級生殺害事件>―新転位・21

13号地主宰の加藤一也と待ち合わせ。加藤の予定に合わせて今日急遽予約を入れた…。
加藤は来ない、仕事の都合で来れないことに。イライラしながら中野光座に向かう。
加藤一也、成行美智子の連名で招待券を頂いている、なぜか不思議なことに連名で招待券を頂いてから二人して観れたためしがない。
 『向日葵』は佐世保小六同級生殺害事 件をあつかっている。

 舞台始まって、白衣を着たカウンセラ  ー二人そしてボロボロの黒服を着た人
 が続々舞台上に入って来る。
 その中に一人白ブラウスを着た一人、
 この事件の被害者サトミだ。
 そうして皆が配置に着き、「さあこれか  ら私達の芝居が始まりますよ〜、心し  て〜」と言わんばかりに皆位置に着く。
 斬新だ!山崎さんの発想はいつも「ハ ッ」とさせられる。

そうして物語にぐいぐいひっぱって行ってくれる。
最後のボロボロの黒服に包帯をグルグル巻きの出演者が歌を歌いながら、人形振りでグルグルと踊りながら回る所は涙がこみあげる…。


ヤスコの世界はPCの中、「自分の全てが入っている…。」まるでオタクの世界のようだが、これは小学生の世界…。ヤスコはもう現実の世界で生きれない。父母の厳しさからの逃避、PCの世界だけが彼女の自由な世界になったのだ。USBメモリーをいつも持ち歩く、ただ一人の友達サトミにPCUSBメモリーの世界の話をする。「もっともっと広い世界、正確で凄い世界…」そうだよね、果てしがなくてどこまで行くの?、私も(50歳を向かえる私にも、ちょっと分かる世界)分かるよ〜。だから怖いんだよね〜。今やPCなしの世の中って考えられない…。いくらでもヤスコちゃんはいる…。
サトミにHPのログインのIDとパスワードを教える…。なんで、なんで・・・、やっぱり小六、サトミちゃんと友達になれて嬉しかったんだよね〜。おばさんは絶対しないけれど…。
人間的なサトミちゃん、ヤスコちゃんとは対称的に。お互い解り得たかったのに、とうとう解り得なかった。その子供達のもどかしさにヤキモキ…。

山崎哲氏が常々現代の人々の食と心の問題を解いている。食すなわち、体の問題が心の問題に作用していると…。初めてそのことを聞いたとき、実はピン!と私にはこなかった。実は、昭和34年生まれの私だがその山崎氏の説く体の問題の最先端を私自身行っていたのではないか?と近頃感じている…。別に拒食症や過食症になったわけではない。でも山崎氏の言っている心と体のことは自分に身に覚えが確かにある。この芝居ではカウンセラーがヤスコに「心はどこにあると思う?」もちろん誰もが胸を押さえるだろう…。でも向日葵や植物と同じ回路だった。芝居をしている人間はなるほどと思いやすいのではないかな〜?言わば腹である…。

またPCの問題…、私はPC大好き人間である。人々がインターネットをやる前からキーパンチャーと言う仕事に付、楽しんで仕事をしていた。あるその仕事も9年目を向かえた時、体に異変を感じた。俗に言う更年期のような症状、そして失語症…。苦しんだ、なにくそっ!私はこんな弱い人間ではない!と思いながら吐き出す口がないような状態。電磁波の影響か?人一倍真面目で仕事をしていた、残業も…。そんな経験を『向日葵』は思い出させる…。

私には子供はいないが、今子供たちがPCを自由にあつかい、自分の心のよりどころとしたら、必ず体に、心に異変をきたす…。

あなたの心はどこにありますか…?

芝居の作り方、そして役者どうしのこびないすがすがしさ、対じの仕方が観るたびにはっきりして来ているよう、素晴らしいです!!

13号地のみんなっ!!絶対観てねっ!!私ももう一度観ようと思います、こんどこそ加藤と一緒に。13号地のみなさん観るときメール頂戴ねっ!!


ニックネーム nari at 02:27| Comment(0) | 観劇

2008年05月29日

『R.A.T.S』−帰ってきたゑびす

初日28日(水)に観に行く。

丸めた新聞紙が壁一面に天井まで続く…、壁をじっくり観ていると、観ている私もネズミの気持ちになってくる…。扉の向こうから次々に恐ろしい…、長い尻尾の生えた人々が不意打ちで、飛び出す絵本のように出てくる…、出てくる。

最初と最後は観客に『シッ!』とでも言わんばかりに、狭い扉のこちら側で10匹もの尻尾の生えた人々が「静止から小さく小さく動く…そして静止…」その制限のある動きは、ネズミの動き…。

「ハーメルンの笛吹き男」で実は生き残った一匹のネズミ、リンドン…。
そのネズミに呪われたかの様に、報酬欲しさにネズミ退治に来た人間は、もう戻れない…。
久しぶりに怪物「進藤則夫」「帰ってきたゑびす」を観た〜!!

観終わって「ツゥモロ〜!ツゥモロ〜!」と歌いたくなる気持ちを抑えながら(ネタばれになるので詳しくは言えませんが…、歌のシーンは最高!!打ち上げに参加させてもらう。
まだ私の目には出演者の方々の尻尾が観える。








6月3日(火)まで

下北沢「劇」小劇場で
公演中です!!

どうぞ皆様、観てくださ〜い!!!


















ニックネーム nari at 23:59| Comment(1) | 観劇

2008年05月25日

「シンクロナイズド・ウォーキング」−燐光群 アトリエの会

中山マリさんからDMが2通届いた。マリさんの勘違いカナ、と2通の手書きの文面を読み返す。
1通目「なりちゃんお元気ですか私は相変わらずバタバタと芝居してます…。」
2通目「…、是非観て頂きたーい!!」
違う!呼んでる〜、私を、確信した。是非とも「シンクロナイズド・ウォーキング」を観にいかねば!
   ここのところ病院通いで、オンボロのボロボロ
   の体に心に沁みました!!
  ありがとうマリさん、heartいっぱいになりました。

  燐光群の新人作家清水弥生さんの戯曲だそう
  ですが、彼女の障害者の自立支援や、介護の
  仕事を実際している経験から生まれた作品…。

  車いすで重度の身障者でありながら、みずから
  介護ヘルパーの派遣業と簡易宿泊所を営む
  主人公ミナミ。そこへあるマラソンで挫折を味わった
  ランナーがやってくる。
  健常者と身障者の壁、垣根をぶつかり合いながら


垣根を飛び込み、壁を壊すために踏み出す一歩、一歩。物質的にトイレも歯磨きも人の手を借りないと生活できないミナミ、「わがままをどこまでいえばいい?」
東京オリンピック予定地として土地の買収を宿泊所に住みつく介護ヘルパー達と隣の公園に住みつくホームレス達と反対運動、物質的には人の手を借りながらも自立したミナミは、問題をかかえる介護ヘルパー達をサラッと強く助けていく。そしてそこにいる人たちの別れ。
ランナーも倒れる恐怖と闘いながらマラソンを走り切る。
最後ミナミも走りたいと自分から車いすをおりて、いざる…。

ランナー「走っている時ね、空を飛ぶ鳥をみていたら飛べない私達はみんな障害者だと思ったよ…」ミナミ「そうだよ、そんなこと知ってたよ……。」

観終わって私の心が叫ぶ「そうだ人間はみんな生まれた時からオンボロなんだ、そしてオンボロで死んで行く…、不完全なことを自覚しないと!」

今回本に坂手君も関わったそう、演出も演出家を招かないで坂手君と劇団の皆さんで作っていったという、清水さんの戯曲初デビューを皆で盛りたててあげようとする皆さんの気持ちも伝わった…。
素晴らしいことだと思う。


ニックネーム nari at 22:20| Comment(1) | 観劇

2008年05月24日

「幻探偵」−オルガンヴィトー

今年1月〜2月にやった追加公演で、もちろん私も2回目の観劇!!
1回目の時と出演者が変わっている。あの元天井桟敷の根本豊さん、阿野伸八さん、大久保了さんが、1回目の七海大洋さん、落合哲郎さんと交替で、役も一人増えた形でバージョンアップしている。

 13号地「瓦礫と勲章」に出演する
  本城ケイタ君が出演しているため
  1回目観たのだが…、
  観れたことに感謝!!
  
  話は明智智子なる探偵と小林青年が
  昭和35年の日本の高度経済成長時代
  次々と村の成長を推し進めてきた神沼家、
  そしてその裏で神沼家に関わった人達の
  謎の死と、神沼一族の謎の死を解明
  していく…。
  墓を埋め、墓掘りニンプを思いのままにし
  神の沼をも埋め立てて村を発展させ、
  巨大観覧車までも作る…。この時代の
  どこかの村で現実にありそうな話。


墓を埋め、神の沼を埋め…。しかし埋めても埋めても水があふれてくる。
不思議地底窟「青の奇蹟」の壁一面から、タラリン〜、タラリン〜、タラリン〜、やがては床一面が水に覆われ、役者さん達は、ビっシャンゴロゴロ、ビッシャンゴロゴロ…。
観客もカッパとビニールで、避けます、避けます…。
そして最後は大きな池に、ザブン〜、ザブン〜、役者さん達、本当に体を張っての演技。

「やってみせる」演技は、本当に大人の芝居を魅せてもらった感あり、大満足!!
しかしそれだけでは終わらない…、不二稿京さんはとても難しい役どころをやっている。すべての人にその凄さをぶつける…。

「帰命無量寿如来 南無不可思議光」
大量殺人を犯していった碧は
「犬畜生は南無阿弥陀仏と唱えられないから、成仏出来ないのか?!」
「いいえ、犬畜生には人を妬んだり、人を陥れようとする心はないんです、邪心はないんです」
「じゃ、人間の畜生はどうなんだ、成仏出来るのか?!」
「人は自分のことを畜生と思い、救われたいと思った時に救われるんです!」
碧の犯した殺人を説明して行く喋りは、本当に不二稿さんが怖くなる、凄いです。
そして阿弥陀仏に救われようとしている…。

観ている私の畜生も救われようとしている…。
  
ニックネーム nari at 13:30| Comment(1) | 観劇

2008年05月19日

「hg」―風琴工房

18日(日)ザ・スズナリで「hg」を観る。
風琴工房は初めて…、「hg」のチラシを見たとき「hg」が何の事か分からず裏を読み「アッそうか〜、水俣病の原因の水銀の元素記号だ!」
私の小学校時代は社会科の時間を思い出す。「水俣病は水銀、イタイイタイ病はカドミウム、四日市ぜんぞくは大気汚染…ets」…。TVドキュメントなどもよく子供の頃見ていた。しかし現代の水俣は知らない、TVなどでも殆ど見ない。…予約を入れる。

当日激しい腹痛…、腹痛と闘いながらの観劇。

舞台装置がとても素敵…、何か予感を感じる。
一部は加害者側の会議、その地域産業として支えてきたチッソ(株)の会社体制から外れることの出来ない上司たち、その上司と若き科学者の対立とチッソ付属病院で働く医者の苦悩。猫を使っての生体実験で工場の排水が決定的となる。若き医師の「なんであの猫でないといけなかったんですか?」と言う問いかけに、一つの猫の命が全ての患者の命と繋がった瞬間と見えました…。
また水俣病発症を隠し、バスに乗らず朝早くに何時間も歩いて診察に行く話は、何度か耳にしたが(色々な差別の中で)何度聞いても痛い…。
たった1時間のその会議ですごく凝縮されたものを感じた。

そして第2部、現代…、殆ど知らされていない胎児性水俣病患者さん達の施設「みかんのいえ」での出来事。
解放された「みかんのいえ」に毎日のようにお客様(たぶん)。

胎児性水俣病患者を演じる役者さん達の、神経の払い方は「神業」とも思える…。その患者さん達と健常人として施設で働く人たち、患者さんの姪っ子、施設長の働きから、地域の学校の先生、東京の女子大生、そして今この場で交流しようと頑張る演劇少女…。
記憶に残る学校の先生の言葉「なぜ僕のぴょんは指指して笑っていいのに、患者さん達を笑うことはダメなんですかね〜、その差が分からない…。」差別問題にぐっとせまってくる…、患者と自分たちに垣根があるからだ…。

お客様として来ている「演劇少女」と施設長の会話。
ここの場を演劇にしたいらしい…。
「ここにいる人達の一番の嫌なことはね、物真似されることなのよ!」反対される…。
「受け止められないありのままの姿を、そのまま演劇にしたいんです!」

最後は少し煮え切らないままスズナリを出る。演劇少女の自虐的なものを感じ、それならもう少し自虐さが出てもよかったと思いながら、また激しい腹痛を抱えながら(不思議と芝居の間は出ませんでした。)下北沢の街をチラシまき。

昨日から今日にかけて怖いほどの痛み…、救急に運ばれる。
長い長い診察、検査の中激痛と闘う…。
「hg」の舞台が頭をよぎる…、「そうだこの痛みを実感出来るのは、きっと誰もいない、それでいいのかも」
「演劇少女の自虐は、きっと私の自虐…。」
煮え切らないことを忘れて、「hg」で知ったことを「知る演劇」として受け止め…。
これから何かが始るかも…。
ニックネーム nari at 21:19| Comment(1) | 観劇

2008年05月07日

「プール」−タカハ劇団

しばらく、何本かの観劇をしてもブログには書けない状態が続いていました…。
自分の芝居の稽古に入って、素直に芝居が観れてないのではと言う不安があったからです…。
でもタカハ劇団を観てから、出演者の井手豊君からお礼メールと共に自分の芝居に対する心境をもらい、ちょっとブログに書いてみようと決心しました。
井手君からのメール、「迷子、迷子」と言う言葉に強い関心を抱きました。

王子小劇場に入って、その装置の素晴らしさ、音の良さに圧倒されました。
また最初の導入部分では申し分ない、役者の切れのよさ、うまさに、確かに引き込まれました。

ある大学病院系列の、死体置場、常に死体のメンテナンスをする…。そこで働く若者たちはいつしか死体を「もの」としか感じられなくなる…。
そこまではよかったなぁ〜。
その素晴らしい装置、プール、いわゆる死体置場にマスクをつけ、他愛無い話をしてしまうバイト達…。
とても魅せる力があり、…音響も照明も素晴らしかった…。
でも最後に、まるで「火サス」のように終ってしまった。
観ている方としてはね、別に「火サス」でもいいのだけど…。

井手君の「迷子、迷子」と言うのが、じつははっきりと解っているわけじゃないのだけど…。
とても芝居がこじんまりしててね、ちいぃさく纏まっていて…。
今の若者がこの芝居を観て、リアルって思うのかしら…と思うと、これからの演劇は大変だなぁ〜って、少し老婆心ながら思いましたよ。
井手君の「迷子、迷子」って、そう言う処にあるのかしら…。
違ってたらごめんなさいね。でも、20才も年上の私の言うことだからいいよね、許してくれるよね。
でも、主宰者のタカハさんの心意気は確かに感じとれて…、これから見守って行きたいなぁ〜、なんて、なぜか思っております。
手(グー)
ニックネーム nari at 02:10| Comment(2) | 観劇

2008年03月23日

葦ノ籠(アシノカゴ)−黒色綺譚カナリア派

久しぶりの青山円形劇場である。「AoyamaFirstAct#9」という劇場の円形の特性を生かせる若手劇団を持ってくると言う劇場側からの企画。
劇場に入ってワクワクしてしまった。この空間はもうテントである…。円形の壁一面に垂れ幕、垂れ下った提灯、すすきに埋まった舞台…。

それもそのはず作・演出で主宰の赤澤ムックさんは『唐組』出身だという。その可愛いいスリムな外観は「えっ!こんな可愛い女の人が…」と意外な感じがする。
話は昭和35年、…あれ晴れ確かオルガンヴィトーの「幻探偵」も昭和35年だった。オルガンヴィトー主宰で作・演出の不二稿京さんも時代は違えど、『状況劇場』出身である…。

どちらも戦後の高度経済成長時代の昭和の暗部をノスタルジーではなく、エグくキチンと描いている。でもその差は生まれた年代のせいだろう…、そのテント芝居で期待してしまう力強さは、外見の「赤澤ムック」さんの線の細さ、「不二稿京」さんの大きさに比例していまう…。

ウ〜ゥ〜ウ〜ゥ〜と昔サイレンが鳴り始まって、まるでクラブにでも来たかのような回る照明と音楽、最後もそうだ…、とてもおばさんにはめずらしかった、楽しめた。主人公の男が瞑空に入って、男娼の子供とその老婆を、死んだ子供と居なくなった妻と感ずる入り方がもっとキッチリ観せてほしかったが…。

出演の下総源太朗さんは(いやいや、源ちゃんといつも通り呼ばせてもらいます。)私が『転位・21』に再度入った時に苦楽を共にした仲である。源ちゃんは去年より、「かうしてPrologue」の演出や、第3エロチカ出身の女性Gr.「ZORA」の演出等をやり、自分の演技も確立したようである。よく昔から演出家の演技は面白かった(今の劇団ではどうなのだろう?)、周りの役者を観ようとするから相手役者や周りの状況から外れることはないのである…。今の源ちゃんはその方法を確立したのである…、と思う。お客さんが楽しみに待ち焦がれる役者さんです黒ハートそれは源ちゃんの人柄でもあり、共演者への気の使い方はすばらしく、きっと若手の役者さん達は彼にぞっこんで…。それが顕著に出ていた芝居でした。
若手のオーディションで入った立元竜生さん、彼も「帰ってきたゑびす」で共演したことのある人です。舞踏をも習っているので、今回踊りのシーンがあってよかったムード性格がよく、とてもハンサムで今時の子達は彼みたいな子を好きだろうな揺れるハート…でも、テントっぽい芝居や白塗りの舞踏に興味を示す面白い子だ…。
ニックネーム nari at 01:00| Comment(0) | 観劇

2008年03月17日

新転位・21演劇学校6期生卒業公演―『戸田家の兄弟』

劇団でのキャストオーディションが5時半に終わった。
18時「シアター・バビロンの流れのほとり」で開演される新転位・21の卒業公演には間に合わないだろうとあきらめていたが「シアター・バビロンの流れのほとり」にバイクで行ったことを思い出し、もしかして…とタクシーに乗り込む。(電車では絶対無理。バイクはバッテリーが上がってしまい乗れない状態)日曜日で環七もすいており、奇跡的に5分遅れで入れる。
噂どおり、おもしろいexclamation×2何をやっているか一目瞭然exclamation×2タクシーに乗った甲斐ありexclamation×2

本当にいいタイミングでこれを観れたことに感謝する…。

オーディションでの台本読みで、劇団の主宰の加藤が力説する。
「普段人って喋りながら、話している相手に分かってもらえてるかな〜、相手が聞いているかな〜って、瞬間的に感じながらしゃべっているよね〜」オーディションでは長台詞を対面している私に喋るだけだが…。

新転位・21卒業公演ではその延長線上でのこと…、『会話とはなんぞや?』を追及する…。転位・21にいた頃を思い出す…。『意味を伝えようとしろ〜!』っと…、そうなのである、俳優は自分が喋ることに力を注いではならない。相手にどう伝わったか?相手の喋ることを受け取れるか?『相手を感じること』から神経を離せないのである。でもそれは普段やっていること、何気ない会話でもそうだ。
『戸田家の兄弟』は、その小津の映画フィルムを字幕スーパーで所々見せてくれる。演劇学校の生徒さん、新転位・21の劇団員の人達が、時には台本を片手に会話していく…。
劇団員の杉さん、凄いexclamation×2いつの間に…、いやいや、私は一昨年『異族の歌』でご一緒しただけなので…、あれだが、「いいたいことは何か?」「相手にちゃんと言えているか?」「相手の反応は?」瞬時に頭を使って喋っている、そのごまかしのない喋りは見入ってしまう。

最後に山崎さんの今の若い人たちの心と体について、現代の若者が如何に会話が出来なくなって来たかの話の後「これからの演劇界を担って行くのは、今の若者なのですから…。」で締めくくる…。

それを聞いて思わず目が潤む…。
ニックネーム nari at 01:13| Comment(0) | 観劇

2008年02月11日

幻探偵−オルガンヴィトー

昨日オルガンヴィトー『幻探偵(まぼろしたんてい)』楽日を観に行く。

「不思議地底窟 青の奇蹟」 と言うちょっと変わった会場である。
その会場の壁一面からタラリン〜タラリン〜と水が滴り落ち、
最後には床一面がプールに…。水浸し…、いやいや役者全員が最後はザボンッあせあせ(飛び散る汗)ザボンッあせあせ(飛び散る汗)なのである。

会場殆どを舞台にして、工事現場の足場のような作りのところに下20人、上10人ばかりの観客…、入ってすぐ渡されたタオルとレインコートで察しはついていたが…、ここまでとは…。

飛び散る水しぶきは冷たい、いくら池にみたてたプールにお湯が入っていても、壁から滴るのは水、「よくこんなこと考えたなぁ〜、こんな寒い時に」体を張った役者のことばはすこぶる明解寒と闘いながら必死でしゃべる…。

導入部分(頭)と最後が現代の『明智智子探偵事務所』と小林助手の謎から始まるのだが…、昭和35年の新聞の切り抜きからその時代のある村の大地主的存在の神沼一族のしてきた悪事許せじと、神沼家長から辱めを受けた墓掘り人娘碧が次々と神沼一族の滅亡に追いやる…。それは新聞記事では想像もしなかったこと。

「阿弥陀仏の本願は老小善悪のわけへだてなく、すべての者を救うてくださること。ただ、念仏ひとつで阿弥陀仏に救うていただけよ。」墓掘り人夫の娘碧(不二稿京さん)がどんな畜生でも救われたいと願ったときから救われる…、と言いながら碧が復讐の手口を語るシーンは圧巻どんどん碧が本当に怖くなっていく…。

半漁の亡霊としていつも池の中からダンダン〜と登場する七海大洋さん、登場を楽しみに待ってしまう井内俊一さん、そして舞台上を駆け回りながらもいつも真剣な本城ケイタくん、他の役者さんたちも文句付けようなしっexclamation×2

本当に楽しい2時間を過ごした…。

頭とラストのシーンはいらないと思ったのだが…。


オルガンヴィトーの活動歴をみると2006年より「不思議地底窟 青の奇蹟」を拠点として新生オルガンヴィトーとして活動を開始している。
昼は劇団員で喫茶「不思議地底窟 青の奇蹟」(金土日はイベントハウスとして貸出)を経営しながら、アトリエとしても使うようだ。

その活動歴を見ながら、私自身劇団の在り方を考えた…。ひらめき
ニックネーム nari at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇

2008年01月26日

『S町の物語』レクラム舎〜スタジオAR

今年に入って、20日に『帰ってきたゑびす』ワークショップの発表会を観る。
公園のベンチを設定に『はい』と『いいえ』のせりふだけで、次々順番に交代しながら出てくるというもの。もちろん本はなく、エチュード…。

22日には目黒食堂と言う、ちょっと高級そうなレストランで『THE BANBOO SHOW』を観る。お店の半分以上をステージにして、コント芝居あり、ダンスあり、VTRありと…、楽しませてくれる。コックの格好をした井手豊くんが導入、つなぎ、道案内とマイクを片手に司会を務める。

そして今日今年初めての芝居『S町の物語』を観る。

レクラム舎は2001年シアターXの『ブラック・グラフティー』、2004年『劇作家・小松幹生の仕事』の「横恋ぼうず走り雨」「雨のワンマンカー」「スラブ・ディフェンス」「仙人がくれた不思議なずきん」、2005年の『Bench』と永井鉄工所での『スラブディフェンス』を観ている。

子供向けの芝居『仙人がくれた不思議なずきん』が一番好きだった。
ほのぼのとした、これがレクラム舎の特徴ではないか!と思うほどチームワークがいい!鈴木一功さんが舞台の上でリードしながら引っ張っていく…、松坂わかこさんが突っ走るぎりぎりのところを舞台の上の見えないで道案内していく…、本当に楽しめた。
この公演を観てより、レクラム舎ではあまり客演の方々が出ていない作品を観たいなと思っていた。
『S町の物語』はそんなレクラム舎のほのぼのとしたところとしみじみとする本が合体してとても良い作品だ。一功さんが何年も構想していた、三軒茶屋のまだ戦後の匂いのする昭和史をある「そろばん塾」を舞台に展開していく。

スタジオARがそろばん塾に大変身だ!チョット観ると外観が民家に見えるARに「そろばん塾」の看板を立て、張り…、中も3分の2以上を使ってそろばん塾を再現する。今回は道案内は年配の男性の俳優さん、淡々と道案内されて…『ちゃらちゃらちゃ〜ん』とそろばんの音とともに観る者もいつの間にか、昭和30年代に帰って行く…。そのそろばん塾の近くのかっぱ池に棲むと言う『かっぱ』も登場させ、風土の伝説と言うか、言い伝えのほのぼのさも観る者を楽しませる。そろばん好きのかっぱには笑った…。レクラム舎の芝居は決してほのぼのをめざしてはないと思う。鈴木一功さんの活きる姿を愛している俳優陣のチームワークがそう魅せるんだな…。

いままでの公演では、ああ〜『本当にうまい鈴木一功さん』早く出てきて…。
と願ったりもした。
『S町の物語』はそんなことちっとも頭を過ぎらなかった…。
本当にいい作品だと思う。
わーい(嬉しい顔)
ニックネーム nari at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇

2008年01月01日

新転位・21、『僕と僕』―神戸児童連続殺傷事件

2007年12月02日
新転位・21、『僕と僕』―神戸児童連続殺傷事件
今日から、公演を終えてから観貯めていた観劇を一つ一つ書いていこうと決めたばかりなのですが…。
ダメです。
『僕と僕』がとも角凄すぎて他の作品は書けません…、
ごめんなさい。

体の中を開くと私の観た『僕と僕』が今にも出てきそうです。
それは固い液体のようでもあり、
卵のようでもあり…、色はオリーブグリーンで光っており、

確実にこの芝居によって私の体は変わったようです。

50歳近くの人間が一つ芝居によって変ることができるのでしょうか?

帰り道…、電車の中…、人々、ノラ猫、犬、全ての生き物が愛おしく…涙しそうになる。
今まで色々な芝居を観ましたが…、初めての経験です。

とも角凄すぎて、誰がいいとかのレベルではありません…。
一個の完成された世界を魅せてくれます。

でも、

シンジ少年(女の子?)と悪魔のような犬の杉さんの悲しいこと…、
何度か「うっ」となりました。

シンジ少年のお父さん役の久保井研さん、お母さんの石川真希さんの親の痛みの辛さ…、
どこか懐かしく、自分の両親を思い出しました。

そしてシンジのおばあさ役の永岡さんのでんとした大きさ…。

マツナガ先生の悦子さんはメチャクチャ面白いっ!何度も笑ったっ!

町内会長のおかのさんもでんとしてとってもよかったっ!

ジュン君の岩川さんがテーブルに乗ったシーンはメチャクチャドキっとした。
女性陣の主婦のシーンはみんないきいきとして、素晴らしー
なんと刑事さんの役で佐野史郎さんが出てきたっ!!

あ〜、ダメだ!!もう一度観たいっ!!
明日チケットあるだろうか?

明日は楽日です、まだ観てない方は是非観てください。
ニックネーム nari at 23:00| Comment(0) | 観劇